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新型レクサスGXの面を削ぐデザインとは 超ヒット間違いなしのボクシースタイルが話題騒然クルマはデザインだ

■LXのボクシーさとは異なる造形アプローチで魅せる

6月8日、米国で世界初公開されたレクサスの新型GXがカッコいいと話題です。「LEXUS本格オフローダーのど真ん中を創る」をキーコンセプトとし、市場のゲームチェンジャーを標榜する新型のデザインの見所はどこにあるのか? さっそくエクステリアをチェックしてみましょう。

●ボディを削いで硬い表情を作り出す

全長と全幅はLXと同等ながら、全高が60ミリ低いワイド&ローのプロポーションが特徴。ブラックのルーフが一層背の低さを強調している
全長と全幅はLXと同等ながら、全高が60mm低いワイド&ローのプロポーションが特徴。ブラックのルーフが一層背の低さを強調している

LXとRXの中間に位置づけされるGXは、ご存じの通りトヨタのランドクルーザー・プラドのレクサス版。

先にモデルチェンジしたランドクルーザー300やLXがボクシーに変身して超人気車となったのだから、そこを突き詰めたモデルチェンジは自然な進化と言えるでしょう。

そのボクシーさを支える要素として、まず見るべきはプロポーションです。スリーサイズをひとつ上のLXと比べると、4950mmの全長と1980mmの全幅はほぼ同一なのですが、1865mmの全高は約60mmも低くなっています。このワイド&ローのスタンスが、新型の独特な佇まいを生んでいるのです。

その上でじっくりスタイリングをチェックすると、このボクシーさの理由が「直線基調と削いだ面」であることが分かります。

最新のスピンドルボディとは異なるシンプルなグリル。ランプ下部のボリュームを落として威圧感を減らしている
最新のスピンドルボディとは異なるシンプルなグリル。ランプ下部のボリュームを落として威圧感を減らしている

まずフロントですが、グリルは例のスピンドルボディではなく、開口部もそれほど広くはありません。さらに、グリル左右はザクッと削がれてボリュームを減らしており、近年のレクサス車としては例外的に押し出し感を控えているようです。

続いてサイド面を見ると、前後を一直線に走るショルダーラインが凹面であることに気付きます。4950mmもあるボディの「肩」に凹んだラインを通す効果は相当で、ギュッと凝縮された硬い面を巧く表現しています。

サイドシル上部のキャラクターラインもドア面を広く削いでおり、これらによって前後ホイールアーチの張り出しが大きく強調されているのが見所です。

●クルマ好きは角張ったスタイルを待ち望んでいる?

凹面のショルダーラインの途中から持ち上げたベルトラインはサイドウインドウをスリムに見せる。硬いサイド面によりホイールアーチの張り出しが強調されている
凹面のショルダーラインの途中から持ち上げたベルトラインはサイドウインドウをスリムに見せる。また、硬いサイド面によりホイールアーチの張り出しが強調されている

また、リアドアの途中から持ち上げられたベルトラインは、単調さを防ぐと同時に、サイドウインドウをよりスリムに見せる効果があり、ロー&ワイドのプロポーションを強力にバックアップしています。

一方、リアビューでは、横一文字のランプを含めたリアパネル中央部がひとつのカタマリとして、後付けされたような別体表現になっています。これはごく希に使われる手法ですが、やはりボディをスリムに見せる効果があり、この新型にも合っているようです。

ランプを含めたリアパネル中央部が別パーツのように表現されたリアビュー。ボディのボクシ―さを強調する手法だ
ランプを含めたリアパネル中央部が別パーツのように表現されたリアビュー。ボディのボクシ―さを強調する手法だ

こうして各所をチェックしてみると、新型はLXとほぼ同じサイズですが、ひとつ下のクラスということで、ある意味思い切って「小さく見える造形」を使ったのでは?と思えます。大げさに言えば、カジュアル感すら出してもOKくらいの姿勢だったのではないでしょうか。

面白いのは、このボクシーなスタイルに対して「爆売れしそう」「超ヒット間違いなし」なんて声が多く聞かれるところです。クルマ好きはそこまで角張ったスタイルを欲している…ということなのでしょうか?

(すぎもと たかよし)



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