■悔しかったラリーモントレー…でも、勉強になり成長もできました!
●天候とマシントラブルに泣きました…
こんにちは♪ 元SKE48梅本まどかです。
うめまど通信Vol.43も引き続き、2021年6月11日(金)〜13日(日)に参戦した『2021年 JAF全日本ラリー選手権 第6戦「MONTRE 2021」』について。
SS(スペシャルステージ)が3本と少なかったのですが、このSS3本ならではのバトル、路面、トラブル…。いろいろあったので、今回はこのSSでの出来事や感じた事を書いていこうと思います!
●ヘルメットをかぶれば戦闘開始!
まずは、SS1。
Leg1(競技1日目)が行われた土曜日は、朝4時からレッキ(下見走行)。午前中に終わらせて15時のスタートリストが出るまでにノートの修正。それからレーシングスーツに着替えて準備して…と、ハードな日だったので、集中力を保てるか凄く心配していました。
しかも夕方の時間帯にアタックした経験がなかったので、ちょっとふわっとした気持ちでした。
TC(タイムコントロール)に着いて、気合いを入れて準備をしていると、前に沢山車両が止まっていて、まさかと思って話を聞くと「ちょっとこちらで待機になります」と。クラッシュ車両がいたため、再スタートするか、キャンセルでスルーになるかの判断待ちになったのです。
この間はみんな装具を外し、情報交換やリラックスタイム。どのあたりでどの車両がなったんだろう…とか、ここの路面は…など、いろんな話が飛び交います。
スルーになっても装備をつけて、SS走行しなければならないのですが、新城ラリー前のテストでお世話になったJN5クラスで参戦している大倉選手が「ヘルメットをかぶる時の気合いが大事だから、アタックするかキャンセルか早く知りたい」と話していたのが印象的でした。
みんなやっぱり、ヘルメットを被るところからスイッチが入りますよね!
ラリーではよく見る情報交換の風景。
改めて客観的にみると、初めてラリーをした時は他の選手と全然話せなかったのですが、ラリーをやっている方々は社交的で優しい方が多く、仲間が沢山いるといろんな事を知ることができるし、ホントに大事な時間だなと感じました。
また、オープンクラスの車両をまじまじと見る機会がなかったのですが、この時初めて見る事ができて、凄くかっこよかったのもとても印象に残っています。
結局SS1はキャンセルでスルーになり、Leg1はアタックできず、戦いは残るSS2本で行う事になりました!
●SS1は結局キャンセル、Leg2のSS2本で頑張らなきゃ!
Leg1はSS1本しかなかったので、新城の後半でも使ったタイヤも工具も乗せない軽量作戦でいったのですが、Leg2はSS2本。
午前1本、午後1本ですが、同じ場所のSSで19.65kmという長さ。タイヤや工具を積むか積まないかで悩んだのですが、結局タイヤを1本だけ積んでLeg2は行くことにしました。
日曜日の朝起きて、やっぱり今回のスケジュール的にいつもと流れが違ったりして、身体や頭の切り替えが上手く出来なかったのか、不思議な感じ。振り返ると気持ちを上手く作りきれていなかったなと感じてしまいました。
Leg2は、朝サービスパークを出てSSに向かったのですが、天気は曇り。予報では雨は夕方からだけど、ちょっと怪しい雰囲気が出ていました! いつもなら前日に走っているのでなんとなくの順位や速さがわかっているけど、今回どうだろう?…とドキドキしながら向かいます。
新城ラリーでは雁峰のようなクネクネした道では順位がよく、鬼久保のようなハイスピードSSは重さでスピードが出ず、順位が下がってしまっていました。
今回のSS 「Ghost Tunnal」は直線もあるけど、鬼久保ほどハイスピードではないし、雁峰とは違うけどコーナーも多いので、どうかなと感じていたのです。
TCにつくとオフィシャルさんから「○km地点にクラッシュ車両あります」と、2台のリタイヤ情報が伝えられ、やっぱりここも難しいんだと気が引き締まります。
スタート前に「よし!行こう! とりあえずやってみよう! 前よりはちょっと攻めるね!」と、村田選手の意気込みを聞き、私も気合いを入れてスタート。
●マシントラブル発生! ペースがつかめずロスト…(涙)
最初は凄くいいペースで走れていて、「よし、このままこのままいくぞ!」と思っていたのですが、なんと7km地点でアクシデント発生。
なんと制御が入ってしまってスピードが上がらなくなってしまったのです。
「あー、入らんな…」と悔しそうに呟きながら走る村田選手。悔しかったですが「とりあえず、ゴールしましょう」と声をかけて、そのままノートを読み続けます。
いろいろ試行錯誤しながら走る村田選手が「お!」と言った時、制御が外れてスピードが出ました! でも、直ぐにまた制御が入り、スローに。
この時、私はこのスピード感や車体の変化に身体がついていかず、ロストしてしまいました。
ずっと同じペースであれば、Gのかかり方などでわかるのですが、スピードが落ちることによって、感覚が変わり、それに対応出来なかったのです。SSが終わってから時間を見つけて映像を見返した時にわかったのですが、ホントにこの変化に対応出来なかったんだなと。
また、この事で集中力も切れてしまっていて、すぐに復帰できそうな箇所だったのに、複雑に考えてしまい、中々戻れませんでした。
…大反省。
でも、この車速の違いがこうやって体感を狂わせるんだと初めて知ることができました。きっと、ちゃんとしたシートポジション、感じられる姿勢であればできたのかもしれないのですが、上手くフィットさせることができずに、工夫して車体を感じられるよう乗っていたのでそれもいけなかったなと。
実は走る前に村田選手から「フットレストに足がつかないとわかりにくいから、どうにかならないかな」と一緒に考えてくださっていたのですが、直ぐに対策できず、足を外側にはりつける意識で走り、そこから感じていたのです。
でも速度が落ちてしまい、またアクシデントで自分を落ち着かせるために1回リラックスしようと、身体の力を抜いてしまった時、全部力を抜きすぎて、そこから足の外側にはりつけることができませんでした。
この失敗は初めてだったので、大反省ではありますが、大切なことを学びました。
その後復帰もできたのですが、SS2は悔しい内容。村田選手からすると「あの速度でロストしてもそこまでタイムに影響はない」と言われたのですが、久しぶりに悔しいSSとなってしまいました。結果はクラス3位でした。
最後のSSは絶対にミスしないぞ! と意気込んでいると、雨がザーっと降ってきて、SS3はウェットに。「これはやだねぇ。抑えていくね」と村田選手。
実際に走る前にはやみましたが、TCではオフィシャルさんに「ウェットですから気をつけて」と伝えられるほど。
今回は制御が出ないように、暖房をMAXにしてタイムアタックする事になったので、集中して、熱さに耐えるぞ! また車速が変わってもGを感じる…をテーマに挑みました。
SS3ではロストする事なくGはしっかり感じれて走れたのですが、やはり制御が入ってしまい、それに加えてウェットだったのでタイムはだいぶ落ちてしまい…結果は3位。
総合ではギリギリSS2のタイムから2位になり、新城ラリーよりは1つ順位を上げる事ができました。
SS3のヒーターMAXは車内32度以上というかなり熱い中、また下からも熱風が出ていたから、フットレストがかなり熱くなっていて、こんなに熱くなるんだ!と驚くほど。
でも、SS2で大反省していた以上にSS3ではしっかり読む事もでき、感じ、またペースノートに追加で入れた事もしっかりと伝える事ができました。
悔しいSSと成長できたSS。このラリーに出たからこそ学べた事があり、ホントに良かったです。
また、結果クラス2位という順位。メカニックさんをはじめ、監督、チーム、スポンサーさん、応援して下さった方々、そして村田選手のおかげで、1つ順位を上げる事ができてホントに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ここで経験させて頂いた事を改めて反省し、自分に擦り込んで、ラリージャパンでいかしたいと思います!!!
思い出すだけでSS2は悔しいですが、なんだかんだ楽しかったし、早くラリーやりたい! もっと上達したい!と感じたSSでした。
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