■600PS/750Nmを誇る4.4L V8エンジンを搭載
2020年1月28日、BMWグループの新春記者会見が行われ、クリスチャン・ヴィードマン社長による2019年のBMWグループの振り返りと、2020年のビジネスの展望が報道陣に公開されました。
同時に、新型「BMW M8 グラン クーペ」のお披露と、2019年10月31日に受注が開始された2シリーズ グラン クーペの展示も行なわれました。
BMW M8 グラン クーペは、全長5105×全幅1945×全高1420mm、ホイールベース3,025mm。搭載されるエンジンは、排気量4.4LのV型8気筒ガソリンエンジンで、最高出力は600PS(441kW)/6,000 rpm、最大トルクは750Nm/1,800-5,600rpmとなっています。
レーシングテクノロジーが惜しみなく投入された「BMW M8 グラン クーペ」には、数多くの見どころが用意されています。中でもターボエンジン、カーボンルーフ、オプションの「Mカーボンセラミックブレーキ」などがとくに注目。
BMW M社が手がけたV型8気筒Mツインパワーターボエンジンを搭載はまったく排気干渉がなく、高いレスポンスが自慢です。
2基のターボに排ガスを供給するエグゾーストマニフォールドは、クロスバンク型を採用することで、最大限に排気エネルギーを活用しながらも素早いレスポンスを実現。燃焼室に燃料を供給するダイレクトインジェクションシステムの最高噴射圧力を350barまで高めることで、極めて微細な霧状の燃料噴射を実現し、より高効率な燃焼を可能としています。
新型BMW M8で初採用になる「M専用インテグレーテッドブレーキシステム」は、高負荷条件下でも優れた安定性が発揮できるように開発されています。ブレーキの作動、ブレーキ・ブースター、ブレーキ制御の各機能をコンパクトに統合すると共に、非バキューム式のブレーキ・ブースターを採用することで、約2kgの重量削減を実現したそう。
また、BMW独自を謳う「カーボンコア」技術を採用。ルーフには、重心高を下げるカーボンルーフが配置されています。
駆動方式は、インテリジェント4輪駆動システムの「M xDrive」で、トルクをフロントとリヤに無段階かつ可変的に振り分け、さらに「アクティブMディファレンシャル」の搭載により、後輪左右間のトルクを最適化し振り分けます。
「M xDrive」には、後輪駆動のように正確かつ俊敏な操作特性になっていて、車両が安定性を保つために必要なタイミングを見極めて、前輪に駆動力が供給されます。応じてフロントアクスルとリヤアクスルの間の駆動力配分を設定することも可能で、初期設定の「4WD」モード、ほぼ後輪駆動に近い「4WD SPORT」モード、DSCをオフにし完全な後輪駆動走行となる「2WD」モードが用意されています。
なお、展示車両の「BMW M8グラン クーペCompetition」は、よりアグレッシブなスポーツ走行を想定したモデルであり、エンジンからデザインまで特別なセットアップが施されています。4.4LのV型8気筒エンジンは、最高出力をカタログモデルからさらに25PS高めた625PSを発揮。
エクステリアでは、ハイグロスブラックのキドニーグリルとモデルバッチ、ドアミラーが装備されるとともに、より繊細な造形を採用された2トーンカラーの20インチMホイールを履くことで、よりアグレッシブなムードが強調されています。
内装には、Mシートベルトや「BMW Individualアルカンタラ・ヘッドライナー」、上質なグレーをまとった「BMW Individualアルカンタラ・ヘッドライナー(アンソラジット)」や、フルレザー・メリノ/アルカンタラ コンビネーションシートが標準装備されます。
価格は、「BMW M8グラン クーペ」が21,940,000円、「BMW M8グラン クーペCompetition」が23,970,000円です。
(文/写真 塚田勝弘)
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