注目モデルに素敵女子を乗せてドライブデート!? 果たして、彼女たちからのクルマ評価はどんなものなのか?
最初の「彼女」は、GOODRIDE日本レースクイーン大賞2017で、見事「クリッカー賞」に輝いた鈴菜さん。スラリと長い足を収めたのは、ルノーの新型SUV・カジャーの助手席。
日産エクストレイルみたいなものでしょ? 交差点をひとつ曲がった瞬間に、ボクのそんな先入観が大間違いだったことに気が付いた。
なんで、普通に曲がるだけでこんなにワクワクするんだろう? エクストレイルとはぜんぜん違う。ごく自然なスピードで、普通に交差点を曲がるだけで楽しい。SUVなのに、とかじゃなくて素直に心地いい。
コーナリングの爽快感はスピードを出さないと味わえないと思われがちだけど、それは誤解。世の中には街を走るような日常域の速さで交差点を曲がるだけで楽しいクルマがあるのだから。このカジャーのように。
もしかしたら、カジャーのようなこの味をルノーマジックというのかもしれない。スポーツモデルでも何でもないのに、峠道を走っているわけでもないのに、毎日の運転が楽しめる。
カジャーで走っていると、ルノーのクルマを好むマニアの気持がなんとなくわかる気がする。
ただ助手席の彼女には、このクルマのそんなクルマの魅力は微塵も届いていないらしい。しかし、感じていることもある様子。
「乗り心地がいいね。」
ドライブへと出発してすぐに、彼女はそう微笑んだ。それを実感してもらえれば十分。乗り心地のよさも、カジャーを買いたくなる理由のひとつだから。
19インチタイヤを履いているとは思えないほど、フットワークは滑らかだ。たとえ路面に凹凸があってもそれをしっかりといなし、乗員へはほとんど伝えない。車体の上下動が少なくて、魔法のじゅうたんに乗っている感じといったら大げさだけれど、とても快適だ。
このクルマが日産エクストレイルみたいなものだと思ったのには理由がある。実はこのクルマは日産とルノーのアライアンスに基づいて作られていて、車体の設計はエクストレイルと共通な部分が多いからだ。
しかし全長もホイールベースもエクストレイルよりひとまわり短く、日産でいうと日本未発売の(欧州で販売している)クロスオーバーSUVの「キャシュカイ」とほぼ同じパッケージングになっている。荷室や後席もエクストレイルより少し狭いが、そのぶん狭い道や駐車場でも運転しやすいと実感する。
いっぽうでエンジンはエクストレイルと異なり、1.2Lターボに7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせる。DCTは変速の衝撃が目立つと思われがちだがルノーのDACはそんなことなく、変速はATかと思うほどスムーズだ。
ただし、ハンドルを大きく切りながら超低速で車庫入れをするシーンなどではわずかにギクシャクの“ギ”くらいを感じることもあるが、かといって気にはならない。
いずれにしろ、カジャーはエクストレイルとはまったく違うクルマだった。
ところで、クルマから降りて、振り返った彼女はこういった。
「こういうデザイン好き。」
そうそう、最近のルノーのクルマは本当にカッコイイ。というか美しい。どことなくマツダ車とも共通する美しさを感じるのは、ルノーのデザインを統括するデザイナー兼副社長のローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏がマツダ出身だから、というのはさすがに考えすぎかもしれないかな。(Vol.02 に続く)
(文:工藤貴宏/モデル:鈴菜/ヘア&メイク:東なつみ/写真:ダン・アオキ)
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