2017年F1第6戦モナコGPがサーキット・ド・モナコ(3.337km、周回数78周)で開催されました。
決勝前日に行われた予選ではキミ・ライコネン選手(フェラーリ)が素晴らしい走りを見せ、2008年フランスGP以来となる9年振りのポールポジションを獲得!
2番手にはチームメイトのセバスチャン・ベッテル選手、3番手バルテリ・ボッタス選手(メルセデス)、4番手マックス・フェルスタッペン選手(レッドブル)、5番手ダニエル・リカルド選手(レッドブル)が続きます。
モナコGPは、モナコ公国のモンテカルロ区とラ・コンダミーヌ区の公道を閉鎖して造られた市街地コース。そのためコース幅が非常に狭く、レース中の追い抜きは困難。また一歩間違えれば壁に当たりリタイアになってしまうという、ドライバーの腕が試される超テクニカルコースなんです。
今年のマシンは昨年よりワイドになったので、波乱のスタートになるのでは?と思っていましたが、何事もなくスタートしライコネン選手を先頭にキレイな隊列が作られました。
上位勢の順位は変わらないまま、レースは進んでいきます。32周目、フェルスタッペン選手が上位勢で先陣を切ってタイヤ交換のためピットに向かいました。
ここで驚くべき走りを見せたのが、ベッテル選手とリカルド選手。ライバル達がタイヤ交換をする中、コースに留まりファステストラップを次々と刻んでいったのです!
その結果、2台はオーバーカットに成功! ベッテル選手は1位ライコネン選手の前に、リカルド選手はボッタス選手とフェルスタッペン選手の前に出て3位に浮上し、上位5台の順位が大きく入れ替わりました。
抜けないモナコGPでライバルに勝つには、タイヤ交換のタイミングがとっても重要。コース上での戦いはもちろんですが、チーム戦略バトルが面白いのもF1の魅力の一つです。
順調にレース周回が消化されていくなか、60周目、モナコ名物のトンネル付近で1台のマシンがバリア側に向かって横になっているではありませんか!
映像から確認できるのはマシンの底だけ。どこのチームのマシンなのか、そしてドライバーは誰なのか全く分かりません。コックピット側がバリアにぴったりくっついており、ドライバーの安否がなによりも心配でした。
しばらくしてマシンから出てきたのは、パスカル・ウェーレイン選手(ザウバー)。無事で本当に良かった!
この「マシン横転事件」は8コーナー(ポルティエ)で起こりました。ウェーレイン選手のすぐ後ろを走っていたジェンソン・バトン選手(マクラーレン)がウェーレイン選手のインを突き接触。ウェーレイン選手のマシンはバトン選手のマシンに持ち上げられ、横転してしまったのです。
バトン選手はフロントウイングが壊れ、リタイア。インディ500に出場したアロンソ選手の代役としてF1復帰を果たしたモナコGPは、悲しい結末となってしまいました……。
これにより、セーフティーカーが出動。全車離れてい差が一気に縮まり、67周目のリスタートではリカルド選手の立ち上がりが遅れ、ボッタス選手、フェルスタッペン選手が背後に迫りましたが、なんとか抑え切りました。
マシントラブルとクラッシュで、20台中5台がリタイアという荒れたレースを制したのは2番手スタートから逆転したベッテル選手! モナコGPでの優勝は2011年以来、そしてフェラーリは2001年以来の勝利となりました。
表彰式後のインタビューには、インタビュアーとして歴代のドライバーが登場するのですが、今回登場したのが2016年ワールドチャンピオン、ニコ・ロズベルグ! 相変わらずのイケメンぶりに思わず自宅で「キャー!」と叫んでしまいました(笑)。ドライバー目線の落ち着いたインタビューはとっても良かった! モナコでのファンイベントにも参加していたようですし、ロズベルグファンにとっては嬉しい週末になったのではないでしょうか。
そしてインタビュー中終始サングラスをかけ、表情を隠していたライコネン選手は「2位だけど良い気持になれない。次のレースで頑張るよ」とコメント。悔しい気持がヒシヒシと伝わってきました。勝てる速さがあっただけに今回の結果はとても残念でしたが、また次戦に期待したいですね。
それにしても、他のグランプリと一味違うモナコGP特有の雰囲気はやっぱり最高ですね! いつか行ってみたい憧れのグランプリです。「来年こそはモナコに行ってやるー!」と新たな目標ができました!!
モナコGPリザルトは以下の通りです(ポイント圏内のみ)。
順位/No./ドライバー/チーム
1/#5/セバスチャン・ベッテル/フェラーリ
2/#7/キミ・ライコネン/フェラーリ
3/#3/ダニエル・リカルド/レッドブル
4/#77/バルテリ・ボッタス/メルセデス
5/#33/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
6/#55/カルロス・サインツJr/トロ・ロッソ
7/#44/ルイス・ハミルトン/メルセデス
8/#8/ロマン・グロージャン/ハース
9/#19/フェリペ・マッサ/ウィリアムズ
10/#20/ケビン・マグヌッセン/ハース
(yuri)
画像付き元記事はこちら:抜けないモナコでベッテルが逆転優勝!トップ3インタビューに登場したスペシャルゲストとは?【2017F1第6戦モナコGP】(http://ift.tt/2rnkPuH)
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